ランドセルの相場はいくら?
価格帯別の特徴とおすすめポイント
安いものだと¥10,000台から、高価なものだと¥200,000近くするものまで。ランドセルの価格帯はとても幅広いです。
同じように見えるランドセルですが「なぜここまで価格に差があるのか」「高級なもの=お子様にとって良いものなのか」「いくらぐらいのランドセルを選べばいいんだろう」など気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、価格帯別にランドセルの特徴と選ぶ際に注目していただきたいポイントをご紹介いたします。
1.ランドセルの相場
一般社団法人 日本鞄協会 ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査2022」によると、¥65,000以上のランドセルが一番選ばれており、全体の半数以上のご家庭が¥55,000~¥65,000以上のランドセルを購入していることが分かります。
平均購入金額も¥56,425と、前年度より¥1,086高い結果となりました。
2.なぜ年々価格が上がるのか
ランドセルのサイズが大きくなった
脱ゆとり教育として文部科学省が告示する学習指導要領が改訂され、教科書のサイズがB5判からA4判へと大きくなりました。また全体的にページ数も増えたため、厚みも増しました。
そして現在では「A4フラットファイル対応」のランドセルが主流となっています。横幅だけでなく、大マチや小マチなどのマチ幅が広い、いわゆる大容量タイプのランドセルも年々増えており、ランドセルにかかるコストが高くなったことと、革などの原材料が高騰している事も価格が上がる要因のひとつです。
子ども一人あたりに使えるお金が増えた
少子化や共働き家庭の増加により、子ども一人あたりにかけられるお金が増加傾向にあります。一生に一度きりの買い物、しかも6年間毎日使うもの。せっかくだからと質を求めるご家庭が増えています。先程も例に出した「ランドセル購入に関する調査2022」によると、全体の半数以上が入学祝いとして祖父母からランドセルを購入してもらったことが分かります。
見た目にこだわったランドセルが増えた
有名ブランドとのコラボランドセルや、刺繍や華美な装飾など、細部までこだわったランドセルが年々増加しています。また6年間お子様に大切に使っていただきたい、という想いから、世界に一つだけのオーダーメイドランドセルを選ばれるご家庭も増えています。
3.ランドセルの価格の差
素材の違い
ランドセルの素材には主に「人工皮革」「牛革」「馬革(コードバン)」が使われています。いわゆる“本革” と呼ばれる牛革や馬革は人工皮革と比べるとお値段も高くなります。特に馬革は稀少価値の高い素材なので、一般的に¥100,000近い価格で販売されています。また水などに弱いイメージのある天然皮革ですが、最近では防水加工などの皮革処理を施したものも増えてきています。
中村鞄では「人工皮革ベルエース」「牛革ボルサ」「馬革コードバン」を取り扱っています。それぞれの素材のメリットとデメリットをご紹介いたします。
人工皮革ベルエース
◉メリット:3種類の素材のなかで一番軽い素材。牛革に匹敵する耐傷性を持っています。
△デメリット:他の素材と比べると柔らかい革なので、型崩れに対して少し弱い
牛革ボルサ
◉メリット:工房系といえばこちらの素材が主流!人工皮革と違い、繊維質の密度が高く革自体が硬めなので型崩れに強い。
△デメリット:やや重くなってしまう。中村鞄の人工皮革ベルエースと比べると130g程度(ノート2冊分)の違いで、やや重いのを感じ取れるほど。
馬革コードバン
◉メリット:ツヤツヤサラサラなプレミアム感溢れる触り心地が魅力的!3種類の素材の中で1番の硬さと堅牢さを誇ります。6年間使っても全く型崩れしなかったと定評のある素材です。
△デメリット:1,360gと重量があり、人工皮革と比べるとはっきりと重さの違いを感じるほど。
牛革ボルサと人工皮革ベルエースの大きな違いとして、130g程度の重さの違いと革の硬さの違いがあります。やはり人工皮革は牛革と比べると柔らかい革ですので、型崩れのしにくさで言うと人工皮革は劣ってしまいます。しかし、人工皮革は天然皮革の丈夫さを再現した現代技術の結晶!傷のつきにくさにおいて、天然皮革に劣ることはありません。
少しでも軽いランドセルをお求めの場合は、牛革の丈夫さに劣らない人工皮革ベルエースがオススメです。
デザインの違い
飽きのこないシンプルなデザインから、お子様の好みに合うような刺繍や装飾品がついたもの、有名ブランドがプロデュースしたものまで年々ランドセルのデザインの幅が増えています。凝ったデザインになるほどデザイン料や材料費がかかるので高額になります。
機能面の違い
お子様が安心して6年間使えるように背負いやすい機能(立ち上がり肩ベルト・可動式背カン等)や、安全性を高める機能(反射材・安全ナスカン・防犯ブザー用Dカン等)が充実しているかどうかもランドセルの価格に影響します。
また、修理保証が受けられるかも重要なポイントです。
いわゆる“激安”と呼ばれるランドセルには付いていない場合がありますので、購入前に確認できると安心でしょう。
4.購入前に確認したいポイント3選
背負いやすい工夫はあるか?
お子様の負担を考えるとより軽いランドセルを選びたいところですが、軽すぎると耐久性が心配ですよね。実は「背あて・肩ベルト・背カン」がお子様にフィットすれば同じ重さのランドセルでも重さの感じ方が変わります。各メーカーのこだわりが詰まった場所なので、購入前にぜひチェックしましょう。
【抜群の背負い心地!中村鞄のシャトルクッションとソフト牛革】
中村鞄ランドセルの最大の魅力は背負い心地の良さ!背面とベルト内部には、NASAのスペースシャトルの座席にも使用されている高機能な低反発クッションを採用しています。お子様の体温で柔らかくなるクッションなので、お子様の体型に合わせてフィットしてくれます。また、衝撃吸収性も抜群です。
人工皮革ベルエース・牛革ボルサ・馬革コードバン、全ての素材のランドセルの背面とベルト裏にはソフト牛革を使用しています。天然皮革のなので、通気性も良く蒸れずに快適に過ごせます。そして、とても柔らかく滑らかな触り心地!モチモチの触り心地に、しっとりとしたフィット感でお子様の肩にかかる負担を軽減します。
【左右自在に動く中村鞄の新立ち上がり背カン】
中村鞄のランドセルの肩ベルトには「新立ち上がり背カン」を採用しています。
従来の「立ち上がり背カン」とは、背カン部分+肩ベルトの付け根から立ち上がった、ベルト部分が上向きになるよう形付けられているものやベルトの付け根部分に芯材が入っているものを指します。初めから肩の形に合わせて芯材が入っているのでフィットしやすいというメリットがある反面、この形に合わないと肩ベルトが浮いてしまったり芯材が肩に当たって痛いというデメリットもあります。
一方、中村鞄のランドセルに使用している「新立ち上がり背カン」は、背カンの金属部分だけが立ち上がっています。ベルトの付け根部分に芯材は入っていないので、お子様の成長に合わせて肩にフィットする設計になっています。
また、中村鞄の背カンは左右別離式で動くため、お子様の激しい動きに柔軟に対応できます。
防水加工、耐久性は十分か?
お子様が使うことを考えると、雨の日でも気にせずに使えるような防水加工がしっかりと施されたものを選ぶのが良いでしょう。特に天然皮革はデリケートな素材なので、防水加工が施されていないと革にシミができてしまったり傷みの原因になります。
中村鞄では防水効果・耐久性に優れたドイツ・バイエル社製のコーティング剤を使用しています。独自の研究により日本で三重塗布加工を施しているので、雨や傷に強いランドセルに仕上がります。
【牛革ボルサ加工】
一般的なバッグや財布などの牛革加工とは違う、耐久性と防水性に優れた特別加工が施されています。
【耐傷加工】
全ての素材に、強い摩擦を加えても傷がつきにくい特殊加工が施されています。
【特殊防水加工】
全ての素材に、水を弾く防水性優れた加工が施されています。
そして耐久性もランドセル選びにおいて重要なポイントです。登下校中にもし事故に遭ってしまった時、ランドセルが衝撃を吸収して守ってくれた、という事例があります。
ランドセルの型崩れを防ぐ芯材には、中村鞄製作所特注の強化ポリエステルを使用しております。
より詳細を知りたい方はランドセル基本機能をご覧下さい!
(6年間)保証は受けられるのか?充実しているか?
耐久性に優れているランドセルを選んでも、6年間新品同様の綺麗な状態でランドセルを使うことはなかなか難しいです。 使い方次第では金具が壊れてしまったり、糸がほつれてしまったりとトラブルは付き物です。
そういった場合に備えて、充実したアフターサービスがしっかり受けられるかもランドセル選びではとても重要です。
中村鞄では入学から卒業まで安心の「6年間無料修理保証」がついています。 お子様に安心・安全にお使いいただくために全部品の修理を行っております。 修理の間は代替ランドセルをご用意しますので、長期休みなどに合わせていただかなくても、気になるタイミングでお問い合わせ頂ければと思います。 また送料(離島を含む日本全国)・修理代・代替ランドセル代も無料で承っておりますのでご安心下さい。
詳しくは安心のランドセル6年間無料保証をご覧下さい!
5.価格帯別のランドセルの特徴
¥10,000~¥20,000台
”激安”ランドセルと呼ばれるこちらの価格帯は、実店舗が無いネット通販メーカーが主に取り扱っています。コストを抑えるためにほとんどが海外製(主に中国)で、耐久性があまり無く購入前にしっかり調べる必要があります。素材は人工皮革もしくは合成皮革で、軽量タイプが多め。
合成皮革は人工皮革と似ていますが、劣化スピードが早く6年間保たないものがほとんどです。
「ランドセルが壊れてしまったので高学年の間だけ使いたい」など、数年間だけ使いたい方にちょうど良いランドセルでしょう。
全てのランドセルに共通しますが、特に”激安”ランドセルを検討している方はこちらを確認しておくと後悔のないランドセル選びができるでしょう。
¥30,000~¥40,000台
国内のランドセルメーカーのランドセルが見つかる価格帯。
防水性や耐久性におおよそ問題のないランドセルはこの価格あたりから見つかります。素材は人工皮革が中心で軽量タイプが多め。
また、見本品として展示されていたランドセルや型落ち品などがアウトレットランドセルとして販売されるケースもあります。
中村鞄でも下記のアウトレットランドセルを取り扱っております。(※不定期)
新品難あり品…検品時に小さな傷や汚れが原因ではじかれてしまったランドセル。
展示品…店舗や展示会で見本品として展示されていたランドセル。お客様が背負ったり、お手にとってご覧になっているため、多少の使用感があります。
正規品同様6年間無料保証付きなので、少しお得にそして質の高いランドセルをお探しの方におすすめです。
※年によって販売時期やご注文受付方法が異なります。
詳しくはアウトレットランドセルをご覧下さい!
¥50,000~¥70,000台
平均的な価格帯で、TVCMで目にするような国内大手メーカーの標準モデルから、工房系のランドセルまで幅広い種類の中から選ぶことができます。素材は人工皮革の中でも質の高いものや牛革が中心で、シンプルなものから華美な装飾が施されたものまで選択肢がグッと広がります。 ランドセルの基本機能や購入後の保証もこの価格以降から心配する必要はないでしょう。
中村鞄特注の人工皮革ベルエースは、重量が1,160gと軽量なので、毎日の通学による体への負担を最小限に抑えてくれます。 もちろん防水加工もしっかり施しているので、雨の日でも安心してお使いいただけます。
【こんなお子様におすすめ!】
・自宅から学校までランドセルを背負う時間が長めのお子様
・低学年のうちはまだ体力面で心配がある方
●No.5 ベルエース ハート ランドセル ¥59,800(税込)
●No.1 ベルエース ランドセル ¥56,800(税込)
中村鞄で取り扱っている牛革ボルサは、一般的なバッグなどに使われている牛革とは違う、耐久性と防水性に優れた「牛革ボルサ加工」を施しているものになります。傷がつきにくく目立ちにくいのが大きな特徴です。天然皮革ですが特別なお手入れは特に必要ないのでお子様でも扱いやすいです。
また重量が1,260g前後と、一般的な牛革のランドセルの中でも比較的軽量な作りになっているのもポイントです。
丈夫でしなやかな素材なので、使い込むほどにお子様の体に優しく馴染んでいきます。
【こんなお子様におすすめ!】
・元気いっぱいのお子様
・天然皮革の風合いを楽しみたい方
●No.6 牛革ボルサ ランドセル ¥72,800(税込)
¥80,000~¥90,000台
国内大手メーカーの高級モデルや工房系のランドセルなど高品質なものが揃っており、オーダーメイドランドセルも選択肢に入る価格帯です。素材は牛革や馬革など天然皮革が中心ですが、デザイン性の高い人工皮革のランドセルもあります。
中村鞄の馬革コードバンは防水加工も施されているので、雨の日も気にせずお使いいただけます。牛革ボルサのランドセルと同じく特別なお手入れは必要ないので、お子様でも安心してお使いいただけます。
馬のお尻の革を鞣した馬革コードバンは、他のランドセルとは違う「重厚感」に魅力があり、馬一頭からランドセルのかぶせ1~2枚しか取れない大変貴重な革です。滑らかな手触りと特別な光沢感は「革のダイヤモンド」と呼ばれています。
お子様が大人になって親になった時、自分のお子様に自慢できるような特別感のあるランドセルです。
【こんなお子様におすすめ!】
・人工皮革や牛革にない質感や重厚感がお好みのお子様
・思い出に残るような特別なランドセルをお探しの方
●No.8 馬革コードバン ランドセル ¥98,800(税込)
¥100,000以上
主に工房系の馬革コードバンランドセルが中心の価格帯で、特別感のあるランドセルをお探しの方におすすめです。また、有名ブランドとのコラボランドセルもこちらの価格帯前後で見つかります。いずれも販売数が限られているため、早期完売の恐れがあります。もしお考えの場合はより早い時期のご検討をおすすめします。
6.価格でのランドセルの選び方
価格でランドセルを選ぶ際、いきなり価格から決めずに、まずは基本機能や保証内容をよく調べて、お子様に合いそうなメーカー(ブランド)を決めましょう。メーカー内であれば、素材や価格が違っても、品質や基本機能に大きな差はないので、ここが良い!という1社、多くても3社まで絞り込みましょう。
ここでしっかり絞り込むと、お子様に「この中からどれが気に入った?」と提案できるので、選択肢が少なくなりランドセル選びがグッと楽になります。予算が限られている場合は、選んだメーカーの中からさらに価格(グレード)を絞り込むと良いでしょう。
7.まとめ
いかがでしたでしょうか?入学準備前は何かと物入りな時期かと思います。ランドセルの種類も年々増えておりどうやって選べばいいかわからない、とお悩みの方は、予算から決めるのも良い選び方だと思います。もちろん物によりますが、国内のランドセルメーカーであれば、おおよそ¥40,000~¥50,000台以降の価格帯以降から、防水性や耐久性に心配のないものが多いので、高級なものが必ずしも一番良いわけではありません。お子様それぞれに合ったランドセルをお選びいただければと思います。
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